私の知っている(見たことあるのは75/200)ほかのトンボの交尾体と比べて、ウチワヤンマの交尾体はユニークだと思う。ほかのトンボの交尾体は飛び回るときにメスがぶら下がるようにして飛んでいるように見える、メスの翅ばたきは主に自分の体を浮かせるための揚力を生むために使われているように見える。つまり推進力はほとんどオスの翅ばたきのみに依存しているのではないかと思う。したがってオスまたはメスが単独で飛翔する時より交尾体で飛翔するときは著しく速度が鈍るようだ、ほかのオスにちょっかいをかけられるとシオカラトンボの交尾体などでは必死に逃げ回るのがせいぜいといった感じだ。ウチワヤンマの交尾体は違う、オスが極端に腹を湾曲させてメスの首をつかむのでオスとメスの体がほぼ一直線に並ぶ、メスのへ翅ばたきも十分に推進力を生んでいるようだ。つまりウチワヤンマの交尾体は昔でいえばロッキードP38ライトニング「双つ胴の悪魔」のごとき双発機なのである、しかも「双つ胴の悪魔」と違って前面投影面積が変わらないわけだから串形双発機といったところか?とにかく推進力は2倍で空気抵抗は前面投影面積がほぼ変わらないおかげであまり増えないわけだから、その交尾体の飛翔する速度は早くほかのオスがちょっかいをかけてくると逆に追い回している、ウチワヤンマの交尾体は非常に魅力的である。本日は(いつもじゃないよ!)昼間っからビールなどを飲んでいるせいかおかしなことを書いてしまった、夏の太陽に頭を炙られた昔暴走族・今妄想族の戯言である。